外国人労働者について

 

日本は島国ということもあり、外国人に対して拒否反応が高いとはよく言われることです。

海外旅行が好きで観光地に住んでいる私でも、昨日電車に乗ったところ、ちょうど海外の方が多く乗っている車両に乗って、あまり良い感じを受けなかった自分に気付き反省しました。

 

政府が、外国人労働者の受け入れを検討し始めたとニュースになっていましたが、知識の吸収ではなく、人手が足りずに外国人を受け入れるというのは、全く新しい試みです。

 

東日本大震災の復興、2020年東京五輪という国民のコンセンサスが得られやすいことで受け入れを始めれば刺激が少ないので、大きな問題にはならないでしょうが、受け入れてから色々な意見が出てくるでしょう。

 

しかし、国も同質な考えで迷いなく一つの方向に進んでゆく方が良い時期と、迷いながら多様性を受け入れてゆく時期とのサイクルがあり、今はそれは必要なことなのではないでしょうか。

 

労働人口が減る中で、日本が今までの数字に近い経済規模を維持するとしたら、外国人を受け入れて、働く人や日本を訪れる人の数を増やさないと、今までの何倍もの生産性の向上が必要ですし、仮に生産性が向上しても世界がこれだけつながっている現在、それで長期間利益を得ることは難しいでしょう。

 

さらに、外国人だけではなく、女性や高齢者の方も働いて活躍できる場所も増やして行くことが必要です。

私がクラウドソーシングについて良く書くのは、子育てや介護をしていて家から出れない方や、高齢者でフルタイム働くのが厳しい方も、労働市場に参加できる仕組みだからです。

 

さて、政府は必要な法改正などを経て、15年度初めをメドに外国人労働者の受け入れを増やすということですが、これって1年後と言うことですね。

基本は期間限定と言うことになると思いますが、実際はどうなるのでしょう。

アラブの石油国などは、自国民がやりたがらない建設等の体を使う低賃金労働を移民にやってもらい、経済自体が移民がいないと回らなくなっていますが、日本はどのような方向を目指すのでしょうか?

 

現在の建設業界の人手不足、東日本大震災の復興、2020年東京五輪という短期的な必要性はありますが、長期的にも必要だということは、頭では皆わかっていることです。

 

東京五輪までの間に来日していただく労働者の方と、異質なものが苦手な日本人がどのような社会を生み出し、継続的に暮らしてゆけるような環境を作り出せるのか、それは、受け入れ側の気持ち次第でしょう。